障害を乗り越えるための4つのステップ~少林マスター シー・ヘン・イーの教え「Master Shi Heng Yi – 5 hindrances to self-mastery」

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こんにちは。今回紹介するyoutube動画「Master Shi Heng Yi – 5 hindrances to self-mastery | Shi Heng YI | TEDxVitosha」は、Shaolin Master Shi Heng Yiによる自己発見についてのtedトークです。1500万回以上再生されている人気動画です。
日本語に訳すと「少林マスター シー・ヘン・イー – 自己マスターへの5つの障害」です。
少林寺の達人であるShi Heng Yi氏が、自己統制を妨げる5つの障害について語っています。

動画を観て、自己統制を妨げる障害は、誰にでも当てはまるものであり、決して特別なものではないと感じました。また、Shi Heng Yi氏の教えは、武術だけでなく、日常生活においても役立つものであると感じました。

特に私が感銘を受けたのが

私は怒りではない」「私は悲しみではない」と自分と感情や思考を切り離すことの大切さです。

このブログでは、動画の内容を解説し、自己統制を高める方法を探っていきたいと思います。

自分自身を探求する大切さ

以下がこの動画でのShi Heng Yi氏が語っている主な内容です。

自分自身を探求することのメリット
  • 自分の強みや弱みを理解することができる
  • 自分の価値観や生き方を明確にすることができる
  • 他者との違いを受け入れることができる
  • 人生の目的や目標を見つけることができる
五支

少林寺では、私たちが前進を妨げる5つの障害をことを「五支」と呼ぶ。

  1. sensual desire(官能的な欲望)
    これは身体の5つの門(見る、聞く、嗅ぐ、味わう、感じる)から発生する。
  2. ill-will(悪意):
    ある物や状況、あるいは人に対する嫌悪感や拒絶感
  3. sloth and torpor(怠惰と無気力):
    身体が重くなり、心が鈍くなる。精神的、肉体的な努力をすることが非常に困難な状態
  4. restlessness(落ち着かない心):
    未来のことを心配しているか、過去に旅をして、過去に起こった出来事について拒絶したり、判断したりしている状態。
  5. skeptical doubt(疑心暗鬼):
    私はこれをやっていいのだろうか?これは正しい道なのだろうか?他の人は何て言うだろう?もしこうだったら?もしこうだったら?自分の行動と心がシンクロしなくなる。

では詳しく観てみましょう。

登山者の話

ある男が山の近くに住んでいて、毎日、あの山に登ったらどんなだろう、頂上で何が見えるだろう、と考えていた。ついにその日が来て、男は旅に出た。山のふもとに着いたとき、彼は最初の旅人に出会った。「どうやって山を登り、頂上から何を見たのですか」。その旅人は、自分の歩いた道と、見た景色を話した。 しかし、男はこう思った。”この旅人が話してくれた登り方はとても疲れそうだ。別の登り方を探さなければ “。そこで彼は、次の旅人に会うまで山のふもとを歩き続けた。そこでもう一度、彼は尋ねた。「どうやってあの山に登ったのですか、そして頂上から何を見たのですか」そしてまた旅人は自分の話をした。 それでも方向と道が定まらないので、男はさらに30人の旅人に尋ねた。すべての人に話を聞き終えると、彼はついに決心した。「これだけ多くの人たちが、それぞれの道を、特に彼らが頂上から見たものを、すでに私に話してくれた今、私はもうそこに登る必要はない。」

この話は、私たちに2つの教訓を教えてくれます。

  • 自分の道を見つける
    この男は、他の人の話を聞いてばかりいました。それでは、自分の道を見つけることはできません。まずは、自分の興味や関心に合わせて、自分に合った道を見つけることが大切です。
  • 自分で経験すること
    他の人の話を聞いても、その山頂に立っているときの明晰な経験は共有することはできません。自分の目標や願望を形にするために、進むべき正しい方向がどれなのか、どの決断をしなければならないのかを自分で見分けることができるのは、自分で経験した人だけです。

この男は、他の人の話を聞いてばかりいたために、自分の道を見つけることができませんでした。そして、その結果、山に登る機会を失ってしまったのです。

私たちは、他人の意見やアドバイスを参考にすることは大切ですが、最終的には自分で決断し、行動することが大切です。自分の道を見つけて、自分の人生を歩んでいきましょう。

あらゆる精神修行が目指すものは「適切な努力」をして、物事をよりクリアに見えることを目指すこと。
よりクリアに見えるようになると、相互関係がより明確になります。
より明確に見えるようになれば、誰かを信じる必要も、何かを信じる必要もなくなる。
すると、自分の目標や願望を形にするために、進むべき正しい方向がどれなのか、どの決断をしなければならないのかを自分で見分けることができるということだ。

五支を乗り越える方法

人生の旅路は、私たちが成長し、自己を知るための試練で満ちています。その途中で、私たちはさまざまな心の障害に直面します。これらの障害が私たちの心に暗雲を落とすことは避けられませんが、どうすれば乗り越えることができるのでしょうか?

これらの障害を乗り越えるためには、4つのステップを踏む必要があります。

  1. 認識する

まず、自分がどのような心の状態にあるのかを認識することです。

「今、私は怒っている」「今、私は悲しい」など、自分の感情や思考をありのままに受け止めましょう。

  1. 受け入れる

次に、状況や人を受け入れることです。

「この状況は仕方がない」「この人はこういう人なんだ」と、ありのままを受け入れましょう。

  1. 調査する

自分の感情や思考を調査し、なぜそのような状態になっているのかを理解することです。

「なぜ私は怒っているのだろう」「なぜ私は悲しいのだろう」と、根本的な原因を探しましょう。

  1. 非同一化する

自分と感情や思考を切り離すことです。

私は怒りではない」「私は悲しみではない」と、自分は感情や思考の一部ではなく、それらを観察している存在であることを認識しましょう。メタ認知とも呼ばれていますね。

これらのステップは、簡単なことではありません。
しかし、繰り返し練習することで、徐々に障害を乗り越え、明晰さを得ることができるようになります。

私たちの一生はすべて、私たちの人生はすべて、他人の道をコピーするにはあまりにユニークです。人生に意味をもたらし、人生に価値をもたらすためには、自分自身を学び、マスターする必要がある。もし皆さんの中で、明晰さへの道を登ることを選ぶ人がいたら、私は頂上でお会いできたらとても嬉しいです。

まとめ

この講演のお話は、いわゆる「メタ認知」について仏教的観点から語られています。

メタ認知は、「自分が物事を認知している状態を、客観的に認知している状態」を指します。具体的には、自分自身が行っている行動や思考そのものを認知の対象として、自分自身を客観的に認識する能力です。

メタ認知能力が高い人は、以下のような特徴を持っています:

  • 周囲への配慮や気配りができるためリーダーとして活躍できる: 適切な距離感を保ちながら相手と付き合える能力があります。
  • 集中力が高いため細かい作業に向いている: 細かい作業や神経を使う作業に対しても適切な対応ができます。
  • 感情のコントロールが上手い: 感情を適切にコントロールできるため、人間関係や仕事で有利です。
  • 何事にも意欲的で積極的に行動できる: 新しい発見を多く見出すことができます。

一方、メタ認知能力が低い人は、自己中心的な考え方や相手のことを考えずに行動する傾向があります。そのため、仕事で与えられた課題を解決するのに時間がかかったり、相手の信用を失ってしまうこともあります。

メタ認知能力を高めることで、より豊かな人生を送ることができるでしょう。常に自分の内面を見つめ、客観的にものごとを認識する努力を続けていきたいものです。

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