高校生の君へ。君の大切な時間は商品としてSNS企業の利益になっているのを知っているか?

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今回はTEDトーク「The Battle for Your Time: Exposing the Costs of Social Media | Dino Ambrosi | TEDxLagunaBlancaSchool」(時間をめぐる戦い:ソーシャルメディアのコストを暴く/ディノ・アンブロージ)という動画の要約と解説をしたいと思います。

このTEDトークでは

時間の無料配布をやめ、自分の時間の価値を算出し、SNSがそれに見合う価値を提供しているか判断する必要性

を訴えています。

個人が自らの時間を大切にし、テクノロジー依存から自由になることの重要性を訴えかけていると言えます。適度なSNS利用を実践することで、より充実した人生を送れるという希望的なメッセージが込められています。

それでは、詳しい内容を見ていきましょう。

人生は限られた時間しかないことを自覚する必要がある。

18歳から平均90歳まで生きると仮定した場合、自由に使える時間は実際はそれほど多くない。
現在の18歳の平均的なアメリカ人は、残りの自由時間の93%をスマホのスクリーンを見つめることに費やしている。これは残念なことであり、老後に時間の使い方を後悔することになりかねない。

私たちの人生は限られた時間しかありません。平均寿命は80歳前後と言われていますが、そのうちの半分は寝て過ごします。また、仕事や育児、介護など、自分の意思で自由に使える時間は限られています。

18歳から90歳までの期間は、72年です。これを日数に換算すると、72×365=26,280日。

この内、睡眠、食事、トイレなどに費やす時間、学校や仕事などの義務的な活動に費やす時間を引くと、9,733日≒324ヶ月しかありません。

つまり、私たちは人生において、本当にやりたいことや大切なことを実現するために、限られた時間を有効に使う必要があるのです。

例えば、

  • 仕事や勉強で忙しい人は、プライベートの時間を大切にする。
  • 家族や友人と過ごす時間を大切にする。
  • 自分の興味や関心に時間を費やす。
  • 社会貢献やボランティア活動に時間を費やす。

など、自分の価値観や目標に合わせて、人生を充実させるために時間を使いましょう。

例え話を紹介します

  • 人生は、1日に100円のお金を持っているようなもの。そのうちの65円は、生活費や税金など、使うしかありません。残りの35円を、好きなことに自由に使うことができます。
  • 人生は、一本の線。その線の長さは、人によって異なります。長い人もいれば、短い人もいます。限られた線を、いかに有効に使うかが大切です。

人生は、一度きりのものです。後悔しないように、大切な時間を有効に使いましょう

うつや不安などのメンタルヘルスのリスク

過度のスクリーン時間(スマホやパソコン、ゲーム、テレビを見ている時間)はうつや不安などのメンタルヘルスの問題と関連があることが分かっている。また、注意力や集中力の低下など、認知機能にも影響がある。

SNSや短時間の動画を視聴することで、情報を素早く切り替える習慣が身につく。これが原因で慢性的な注意散漫になり、集中力が低下する。

スマートフォンやパソコンなどの画面を見ている時間を「スクリーン時間」といいます。近年、人々のスクリーン時間は増加傾向にあり、その影響が懸念されています。

過度のスクリーン時間は、うつや不安などのメンタルヘルスの問題と関連があることが分かっています。その理由としては、以下のようなものが考えられます。

  • 画面を見ていると、脳は常に刺激を受けています。これが、脳のストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促進し、うつや不安などの精神症状を引き起こす可能性があります。
  • 画面を見ていると、現実世界から切り離されてしまいます。これが、孤独感疎外感を感じさせ、うつや不安などの精神症状を悪化させる可能性があります。

また、過度のスクリーン時間は、注意力や集中力の低下など、認知機能にも影響があります。SNSや短時間の動画を視聴することで、情報を素早く切り替える習慣が身につく。これが原因で、一つのことに集中することが難しくなり、学習や仕事の効率が低下する可能性があります。

具体的には、以下のようなものが考えられます。

  • 画面を見ていると、脳は常に複数の情報処理をしています。これが、脳のエネルギー消費を増やし、注意力や集中力を低下させる可能性があります。
  • 画面を見ていると、脳は常に新しい刺激を求めています。これが、一つのことに集中し続けることが難しくなり、注意力や集中力を低下させる可能性があります。

過度のスクリーン時間は、私たちの健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、適度なスクリーンタイムを心がけることが大切です。

以下に、スクリーンタイムを減らすための具体的な方法をご紹介します。

  • スマートフォンやパソコンを触る時間を決め、その時間を守る。
  • 就寝前は、スマートフォンやパソコンの使用を控える。
  • 休日や仕事の合間に、デジタルデトックスの時間を設ける。
  • 家族や友人と過ごす時間を増やす。
  • 趣味や運動など、画面から離れる時間を大切にする。

私たちは、自分の健康や生活を守るために、スクリーンタイムを適切に管理する必要があります。

SNSと書籍のメッセージの違い

Instagramは外見重視、Snapchatは頻繁なコミュニケーション重視といったように、SNS各プラットフォームは独自の価値観を含むメッセージを発信している。

一方、書籍は世界が複雑であることを示唆し、手紙はコミュニケーションの深さを重視するなど、過去のメディアは異なるメッセージを含んでいた。

SNSは、主にインターネットを介して、短文や画像、動画などのメッセージをやり取りするメディアです。SNSのメッセージは、以下のようなものが挙げられます。

  • 外見や流行を重視するメッセージ

InstagramやTikTokなどのSNSでは、外見や流行を重視するメッセージがよく見られます。これは、これらのSNSが、写真や動画などの視覚的な情報を中心に展開されていることに起因しています。また、SNSは、自分の生活や考えを他人に見せることを目的としたメディアであるため、外見や流行を気にする傾向が強くなると考えられます。

  • 頻繁なコミュニケーションを重視するメッセージ

SnapchatやTwitterなどのSNSでは、頻繁なコミュニケーションを重視するメッセージがよく見られます。これは、これらのSNSが、短文や画像、動画などの手軽なメッセージをやり取りすることに適しているためです。また、SNSは、リアルタイムで情報を共有することを目的としたメディアであるため、頻繁にコミュニケーションをとる傾向が強くなると考えられます。

一方で書籍は、主に印刷物や電子書籍などの形で、文字や画像、図表などの情報を提供するメディアです。書籍のメッセージは、以下のようなものが挙げられます。

  • 世界が複雑であることを示すメッセージ

小説や文学作品などの書籍では、世界が複雑であることを示すメッセージがよく見られます。これは、書籍が、さまざまな視点や価値観を表現できることに起因しています。また、書籍は、読者に考える機会を与えることを目的としたメディアであるため、世界が複雑であることを示す傾向が強くなると考えられます。

  • コミュニケーションの深さを重視するメッセージ

手紙や日記などは、コミュニケーションの深さを重視するメッセージがよく見られます。これらは、個人的な感情や考えを表現することに適しているためです。

また、書籍は、読者と作者とのつながりを感じさせることを目的としたメディアであるため、コミュニケーションの深さを重視する傾向が強くなると考えられます。

もちろん、これらの傾向はあくまでも一般的なものです。SNSでも、深い洞察や思考を促すようなメッセージが存在するし、書籍でも、外見や流行を重視するようなメッセージが存在します。しかし、SNSと書籍は、それぞれ異なる特徴やメッセージを持っているということを理解しておくことが大切です。

SNSで過ごす時間の代償として失っているもの

SNSの機会費用は計り知れない。SNSで過ごす時間の代償として、どのようなことを犠牲にしているのか考える必要がある。

SNS各社はユーザーのデータを集め、ターゲティング広告を配信することで利益を上げている。ユーザーは商品として扱われている。
SNS各社はできる限り長くスクロールさせることで、広告効果と自社の利益を最大化しようとしている。
自分の時間の価値を計算し、SNSがそれに見合う価値を提供しているか判断する必要がある

SNSの機会費用とは、SNSに費やす時間の代わりに、他のことに費やすことができた時間や機会のことです。SNSの機会費用は、金銭的に計算することもできますし、主観的に判断することもできます。

SNSの機会費用には、以下のようなものが挙げられます。

  • 仕事や勉強の効率低下
  • 家族や友人との時間の減少
  • 趣味や自己啓発の機会の損失
  • メンタルヘルスの悪化

SNSは、便利で楽しいツールですが、使いすぎるとさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。SNSで過ごす時間は、自分の人生の一部であり、その時間と引き換えに、どのようなことを犠牲にしているのかを常に意識することが大切です。

SNS各社は、ユーザーのデータを収集し、ターゲティング広告を配信することで利益を上げています。ユーザーは、SNS企業にとって商品であるとも言えます。SNS企業は、ユーザーをできる限り長くスクロールさせることで、広告効果と自社の利益を最大化しようとしています。

SNS企業は、ユーザーに快適で楽しいサービスを提供しているように見せていますが、その裏では、ユーザーのデータを収集し、広告収入を上げることに注力しています。ユーザーは、SNSの利用を通じて、自分のデータがどのように利用されているのか、そのリスクを理解しておく必要があります。

自分の時間の価値を計算し、SNSがそれに見合う価値を提供しているか判断することは、とても重要です。SNSは、便利で楽しいツールですが、使い方によっては、人生の質を低下させる可能性があります。SNSを利用する際には、自分の時間を大切にしながら、SNSを適切に利用するようにしましょう。

時間の無料配布をやめる

SNSはコミュニケーション促進や情報収集などにおいて一定の価値がある。しかし、FOMO(他者の体験を逃す不安)に駆られ過ぎると、本来大切にしたいことを犠牲にしてしまう。

時間は最も価値のある資源の一つであることを認識し、SNSに無駄に時間を使わないよう注意する必要がある。時間の無料配布はやめ、価値ある使い方を心がけるべきだ。

FOMO(フォーモ)とは、「Fear Of Missing Out」の略で、常に周りの情報や行動についていかないと自分が置いていかれたり、チャンスを逃してしまったりするのではないか…と恐怖心を抱いてしまうことを指します。また、「自分が知らない間に何か楽しいことがあったのではないか」、「大きなニュースを見逃しているのではないか」と気になって落ち着かない状態も指します

SNSは、コミュニケーション促進や情報収集などにおいて、一定の価値があります。しかし、FOMOに駆られ過ぎると、本来大切にしたいことを犠牲にしてしまう可能性があります。

SNSは、他人の生活や考えを簡単に知ることができるため、FOMOを引き起こしやすいものです。SNSで他人の華やかな生活を見ていると、自分の生活がつまらなく感じたり、他人と比べて劣っているように感じたりすることがあります。これが、FOMOの原因となります。

FOMOに駆られると、他人と同じように楽しく充実した生活を送りたいという気持ちから、SNSに無駄に時間を使い始めることがあります。SNSで他人の生活を追いかけることで、本来大切にしたいことに割くべき時間やエネルギーを奪われてしまいます

時間は最も価値のある資源の一つであることを認識し、SNSに無駄に時間を使わないよう注意する必要があります。SNSに時間を費やす前に、その時間を使って何をしたいのかをよく考えて、本当に価値のある使い方を心がけましょう。

セルフコントロールの重要性

SNS利用時間の上限を決めるなどのセルフコントロールが必要である。また、オフラインの人間関係やアクティビティをより大切にすることも重要だ。ドーパミン快感に駆られることなく、自分の価値観に基づいてSNSを利用する姿勢を持つことが大切である。

SNS利用時間の上限を決めるなどのセルフコントロールは、SNSの利用を適切な範囲に抑えるために重要です。SNSは、新しい情報を得たり、人とつながったりするために便利なツールですが、使いすぎると、仕事や勉強の効率が低下したり、メンタルヘルスに悪影響を及ぼしたりする可能性があります。そのため、SNSの利用時間を決め、その時間を守るようにしましょう。

また、オフラインの人間関係やアクティビティをより大切にすることも重要です。SNSは、人とつながるためのツールですが、実際に会ってコミュニケーションをとることで、より深い関係を築くことができます。また、運動や趣味などのオフラインのアクティビティは、心身の健康を維持するために重要です。そのため、SNSの利用に偏りがないように、オフラインの人間関係やアクティビティにも時間を割くようにしましょう。

最後に、SNSを見ると、いいねやリツイートなどの反応によって、脳内にドーパミンが分泌されます。ドーパミンは、快感や報酬感を与えるホルモンです。SNSでいいねやリツイートを集めることで、快感を得て、よりSNSに依存しやすくなります。そのため、SNSの利用は、自分の価値観に基づいて、本当に必要な情報やコンテンツを取得するために行うようにしましょう。

終わりに

学業、キャリア、人間関係といった人生の基盤を築くために時間を投資すべきである。それらが充実して初めてSNSも有意義に使える。
テクノロジー依存からの回復は一朝一夕にはいかないが、一歩一歩努力を重ねることで、健全な生活が築けるはずだ。

学業は、知識やスキルを身につけることで、仕事やキャリアの選択肢を広げてくれます。また、キャリアは、経済的な安定や社会的地位を獲得することで、人生の基盤を築く上で重要な役割を果たします。そして、人間関係は、心の支えやサポートを提供し、人生を豊かにしてくれるものです。

SNSの利用で健全な生活を送るためにも、以下の点が重要です。

  • 自分の価値観を明確にする
  • SNSの利用時間を決める
  • オフラインの人間関係やアクティビティを大切にする
  • ドーパミン快感に惑わされない

テクノロジー依存からの回復には時間と努力が必要です。しかし、一歩一歩努力を重ねることで、健全な生活を築くことができるでしょう。

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