「恥ずかしさ」から、人間関係が深まる?

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恥ずかしさは、誰もが経験する感情のひとつです。誰かに見られながら転んだり、失敗したりした時に、顔が赤くなったり、心臓がドキドキしたりします。

では、なぜ私たちは恥ずかしさを感じるのでしょうか?

今回はJoe Hanson氏のyoutube動画「Why Being Embarrassed Is Good For You(恥をかくことがなぜ良いのか)」を要約し解説したいと思います。

社会的感情

例えば、幸福、悲しみ、恐怖、怒りといった感情は意識しなくてもすぐに浮かんできます。しかし他の感情とは違い、「恥ずかしい」という感情は意識をすることで浮かんでくるもので、「社会的感情」の一つと言えます。

では、なぜ私たちは恥ずかしさを感じるのでしょうか?

周囲の人の目

先程も言った通り、恥ずかしさは、社会的な感情であると考えられています。私たちは、周囲の人の目を気にして、自分の行動や言動をコントロールしています。

しかし、時には、自分の意志とは関係なく、失敗やミスをしてしまうことがあります。そのような時に、周囲の人に自分の行動や言動を評価されていることを感じ、恥ずかしさを感じるのです。

科学者はこれを「恥ずかしさのドラマトゥルギー(役割)・モデル」と呼んでいる。私たちは、社会的に容認される行動がとれないとき、恥ずかしいと感じるのだ。

Joe Hanson,youtube Why Being Embarrassed Is Good For You

また、他人が失敗した時に、私たちが気まずい思いをすることもあります。これを代理羞恥といいます。

代理羞恥を感じるとき、あなたは他の人が感じていることを想像し、共感を感じているわけです。この共感できる能力が、人間関係をとても豊かで複雑なものにしていると言えます。

恥ずかしさとは、自分の行動や言動が自分の理想の自分像と一致していないときに感じる感情です。人は誰でも、自分をあるイメージで見られたいという願望を持っています。そのイメージに沿った行動や言動をすれば、人は自信を持って行動することができます。しかし、そのイメージに沿わない行動や言動をしてしまった場合、人は自分の理想の自分像からかけ離れていると感じ、恥ずかしい思いをするのです。

恥をかくことは、人々が自分の行動を抑制するために存在すると思う。自分を少し謙虚にさせ、一線を保たせ、チェックさせるためなのかもしれない。「恥ずかしくなければ、おかしなことをしても、その経験から学べないような気がする。」

Joe Hanson,youtube Why Being Embarrassed Is Good For You

恥ずかしさは、私たちが社会集団のルールや常識を守らなかったときに、そのことに気づかせ、自分の行動を改めるように促す感情であると、研究者たちは考えています。この機能によって、社会集団の他のメンバーとの絆を維持することができるのです。

私たちは、自分たちの社会集団のメンバーの前では、外部の人々よりも恥ずかしい思いをする可能性が高くなります。そのため、恥ずかしさを感じるかどうかで、私たちがその社会集団に受け入れられているかどうかがわかるのです

恥ずかしさを感じるということは、自分の行動が社会集団の規範や価値観に沿っていないことを自覚しているということです。その自覚によって、相手の立場に立って考えることができ、より良い人間、地域社会の一員になるために努力するようになるのです。

例えば、授業中に大声で話してしまったとき、周囲の人々から冷たい視線や声を浴びせられ、恥ずかしい思いをすることがあります。この恥ずかしさをきっかけに、相手の立場に立って考え、授業中に大声で話すことの迷惑さを理解するようになります。そして、次からは授業中に大声で話さないように注意するようになるのです。

恥ずかしい思いをすることは、最初は辛いかもしれませんが、実は私たちを成長させ、より良い人間にしてくれるのです。

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