エンドレススチューデント症候群~”学び中毒”から抜け出す方法

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本日はYouTubeで視聴したタッシュ氏の「Endless Student Syndrome / TÂCHES TEACHES」という動画の内容をご紹介します。

この動画では、多くの音楽プロデューサーが陥りがちな落とし穴、「エンドレススチューデント(永遠の学生)症候群」、つまり応用することなく学び続けるという永遠のサイクルを取り上げています。

この動画の内容は音楽に関する話ですが、他の分野、例えば小説家、画家といったクリエイティブな職業を目指す人にも当てはまる内容だと思います。

動画ではまず、情報のインプットにはまり込み、制作への応用がおろそかになる「消費の中毒」が指摘されています。

教材の宝庫であるインターネットから次々に新しい技術を学びたい衝動に駆られ、気づけば制作どころか情報収集に時間を取られているという実体験が示されています。

「学んでいる」という言い訳をやめる

私たちはしばしば、永遠の生徒というレッテルを名誉の印として身につけますが、正直に言えば、それは単に便利な盾に過ぎないこともあります。

完成した音楽を創作し、共有するという弱さに直面するよりも、「私はまだ学んでいる」と言う方が安全だと感じるからだ。

「私はまだ学んでいる」と言うことは、決して悪いことではありません。

しかし、それを言い訳にして、自分の作品を完成させずに終わりにしてしまうのは、もったいないことです。

しかし単に情報を取り込むことと、それを生かして実際に制作できることとでは大きな隔たりがあると動画では主張しています。

熟練したメロディー作りの理論を知っていることと、実際に優れたメロディーを作ろうとしたときの困難さには大きな開きがあるということです。

このギャップが、多くの人が迷うところだ。

応用は、身につけた知識を金に変える錬金術であり、他者と深いレベルで共鳴し、影響を与える音楽に変えるのだ。

そこで動画では、以下の3つのアドバイスが示されました。

  1. 無目的な学習を避け、特定の目標達成に必要なことだけを学ぶ
  2. 情報の取り込みを制限し、取り込んだ技術を即実践する
  3. 完成度に関わらず作品を外部に公開し、フィードバックを得る

こうした実践を通じて、受動的な学習から能動的な応用へ移行することができると説明されています。

単に情報を取り込む「消費者」ではなく、その知識を使って独自の音楽体験を生み出す「創造者」を目指すべきだと主張しているのです。

ランニングシューズの本を読んでマラソンの準備をするようなものだ。

確かに役に立つが、ゴールラインを越えるには十分ではない。

では、3つのアドバイスについてもっと詳しく内容を見ていきましょう。

無目的な学習を避け、特定の目標達成に必要なことだけを学ぶ

タッシュ氏の言うように、音楽制作においても、目的のある学習は非常に重要です。

目的がないまま漠然と学習を進めても、なかなか身に付かず、挫折してしまう可能性があります。

具体的な目標を設定することで、学習の方向性が明確になり、モチベーションを維持しやすくなります。

また、目標を達成するために必要な知識や技術を効率的に身につけることができます。

例えば、ある曲のミックスを担当することになったとします。

その曲のジャンルや雰囲気に合ったミックスをするためには、音響の基本やミックスに関する知識を身につける必要があります。

しかし、漠然と「ミックスについて勉強しよう」と学習を始めても、具体的な成果につながることは難しいでしょう。

そこで、まずはその曲のジャンルや雰囲気を分析し、どのようなミックスを実現したいのかを明確にします。

その上で、必要な知識やスキルを体系的に学習していくことで、効率的に目標を達成することができます。

また、音楽制作は、技術だけでなく、創造性や表現力も重要な要素です。目的を持って学習することで、そうした要素も磨かれていくでしょう。

例えば、以下のような目標です。

  • 特定のジャンルの曲を作りたい
  • 特定の楽器の演奏スキルを向上させたい
  • 特定のソフトウエアの機能を使いこなしたい

他の分野でも有効です

目的のある学習は、音楽制作以外の分野でももちろん有効です。例えば…

  • 語学学習
  • プログラミング
  • ビジネス
  • スポーツ

などです。

語学学習を例に挙げると、目的のないまま漠然と学習を進めても、なかなか語力が身に付かず、挫折してしまう可能性があります。

具体的な目標を設定することで、学習の方向性が明確になり、モチベーションを維持しやすくなります。

例えば、以下のような目標を設定することができます。

  • 特定の国の人と会話できるようになりたい
  • 特定の資格を取得したい
  • 特定の分野の文献を読めるようになりたい

このように、目的のある学習は、音楽制作だけでなく、あらゆる分野において、学習の効率を高め、目標を達成するための有効な方法と言えます。

情報の取り込みを制限し、取り込んだ技術を即実践する

音楽制作においては、情報摂取の限界を意識することが重要です。

情報の洪水に飲み込まれてしまうと、学習が目的化してしまい、実際に使えるスキルを身につけることが難しくなります。

情報摂取の限界を意識するためには、まず自分の目標を明確にすることが大切です。

目標が明確になれば、必要な情報に絞り込むことができます。

また、情報摂取と応用のバランスを意識することも重要です。

情報摂取ばかりに時間を費やしてしまうと、学んだことを忘れてしまう可能性があります。

そのため、学んだことをすぐに応用する機会を設けることが大切です。

具体的には、以下の方法が考えられます。

  • 特定のプロジェクトを目標に、必要な情報だけを学ぶ
  • 学んだことをすぐに自分の作品に取り入れる
  • 学んだことを他の人に教えたり、共有したりする

情報摂取の限界を意識することは、音楽制作だけでなく、あらゆる分野で重要です。

例えば、ビジネスにおいては、新しい情報を常にキャッチアップすることは重要ですが、情報に振り回されて本質を見失わないようにする必要があります。

また、語学学習においても、情報摂取ばかりに時間を費やすと、実際に使えるレベルに到達するのが難しくなります。

そのため、学んだことをすぐに実践する機会を設けることが大切です。

情報摂取の限界を意識することで、より効率的に学習を進め、目標を達成しやすくなります。

完成度に関わらず作品を外部に公開し、フィードバックを得る

音楽制作において、自分の作品を共有することは非常に重要です。

たとえ完璧ではないと思っても、自分の作品を他の人に共有することで、客観的な意見を得ることができます。

肯定的な意見も否定的な意見も、成長のための強力なツールです。

また、何かを完成させてから先に進む習慣をつけることで、創作物を手放す感覚を身につけることができます。

これは、自分の芸術を理解する上で最も早い方法の一つです。

いつまでも微調整を続けていると、迷いが生じ、自信を失うだけです。

作品を世に出す

自分の作品を共有する方法はたくさんあります。

オンラインで公開したり、ライブで演奏したり、友人や家族に聴かせたりすることができます。

大切なのは、自分の作品を世界に出すことです。

これは、あなたの音楽を成長させるために不可欠なステップです。

自分の作品を共有することを恐れる必要はありません。

誰もが最初は完璧な作品を作ることはできません。

あなたの作品を共有することで、自分の音楽の強みと弱みを知ることができます。

この知識は、今後の制作に役立ちます。

他のアーティストとつながる

また、自分の作品を共有することで、他のアーティストとつながることができます。

他のアーティストの音楽を聴いたり、フィードバックを求めたりすることができます。

これは、あなたの音楽の幅を広げ、成長させるのに役立ちます。

自分の作品を共有することは、勇気のいることです。

しかし、これはあなたの音楽を成長させるために不可欠なステップです。

自分の作品を共有することを恐れず、世界に出してみましょう

きっと新しい発見があるはずです。

ビジネスや語学学習においても

このアドバイスは、音楽制作以外にもあらゆる分野に応用できます。

例えば、ビジネスにおいては、新しい製品やサービスを市場に出す前に、必ずテストをする必要があります。

テストを行うことで、製品やサービスの強みと弱みを把握し、改善することができます。

また、テストを行うことで、顧客のニーズを理解することもできます。

語学学習においても同様です。

フィードバックは、自分の学習の進捗状況を把握し、改善することができます。

他の学習者と交流することで、学習のモチベーションを高めることができます。

終わりに

この動画には、音楽制作における実践の大切さが込められていると感じました。

技術の理解を深めるための学習はもちろん必要不可欠ですが、作品を仕上げ公開することで初めて制作者として実力が高まるのです。

情報過多の時代だからこそ、学びと実践をバランスよく進めることが肝要だと思い知らされます。

視聴者の皆さんもぜひ参考にしていただければと思います。

今日はこのような内容の動画をご紹介させていただきました。

学びを深めつつ確実に実践できる制作者を目指していきましょう。

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