ストア派の日記術 – ジャーナリング – 自分との対話が人生を変える

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今回参考にしたYouTube動画は、ストア派哲学者であり作家でもあるライアン・ホリデイさんが、ジャーナリング(journaling・日記をつけること)の習慣について語っているものです。彼は自分のジャーナリングの方法や、歴史上の偉大なジャーナリング作家たちの例を紹介しながら、ジャーナリングの効果やコツを教えてくれます。

5 Life Changing Journaling Habits from the Stoics

【この動画の結論】

ジャーナリングは、自分との対話を深め、ストレスを軽減し、創造性を高めるのに大変有効な習慣で、少しずつ実践を重ねることで、生活の質を高められると述べています。

ジャーナリングの重要性

ジャーナリングは、ストア派哲学の中心的な実践の一つです。ストア派哲学とは、紀元前3世紀にギリシャで始まった、自分の思考や感情をコントロールすることで、幸福に生きることを目指す哲学です。ストア派哲学者たちは、ジャーナリングをすることで、自分の内面に目を向け、自分の行動や目標について深く考えることができると考えました。例えば、マルクス・アウレリウス帝は、自分のジャーナリングに自分に対する忠告や励ましを書きました。彼は、ジャーナリングで、自分の欲望や感情に惑わされず、理性的に生きることができると信じました。

私もジャーナリングの重要性を感じています。ジャーナリングで、自分の思考や感情を整理し、自分の弱点や課題に気づくことができます。また、自分の成長や変化を振り返ることができます。ジャーナリングは、自分と対話することだと思います。

【ジャーナリングの効果1】頭の中を整理する

ジャーナリングをすることで、頭の中でぐるぐる回るストレスフルな思考から距離を置くことができます。アンネ・フランクも「紙は人間より寛容だ」と書いています。ジャーナリングは我々の弱音や矛盾を受け入れてくれる最高の聞き手なのです。

加えて、ジャーナリングで自分の性格や行動パターンについての気づきが得られます。日々の出来事を客観的に記録することで、自分の長所や短所、行動の結果について理解を深めることができます。

例えば、人とのコミュニケーションでトラブルが起きたとき、ジャーナリングをすることで自分の発言や態度を振り返り、建設的な反省につなげることができるでしょう。あるいは長所を発揮できた出来事も記録することで、自信につなげられます。

このようにジャーナリングは頭の中を整理するだけでなく、自己理解を深める上でも大切なツールです。日々の思考や出来事を記録し蓄積することが、人格成長に役立つのです。

【ジャーナリングの効果2】対話を深める

ストア派の哲学者エピクテトスは「毎晩、こうした考えを手元に置いておけ。それを書き留めよ、大声で読み上げよ、自分自身や他者と語り合え」と説いています。ジャーナリングは自分との継続的な対話を可能にし、哲学的思考を深化させます。

そのため、ジャーナリングはただの思考の記録ではなく、自分自身と対話する道具となります。普段忙しい生活の中で、自分の内面に向き合う時間を確保することが難しいなかで、ジャーナリングをすることにより自己の探求の旅を始めることが可能になります。さらに、その一過程を見返すとき、自分がどのように成長し、視点がどのように変化したかを振り返ることができます。その結果、自己理解を深め、より良い自分へと向かう一助となります。

エピクテトスの提言は今日でも有効であり、私たちの自己理解を深め、対話を通じて意識の拡大を促す道筋を示してくれます。

ジャーナリングのコツ

ジャーナリングは、簡単に始めることができます。ライアン・ホリデイさんは、ジャーナリングのコツとして、以下のようなことを提案しています。

  • ジャーナリングを習慣にする。
    毎日決まった時間や場所でジャーナリングをすることで、習慣化することができます。習慣にすることで、ジャーナリングに対する抵抗や遅延を減らすことができます。
  • ジャーナリングを楽しむ。
    ジャーナリングは、自分のためのものです。ジャーナリングに対して、自分にプレッシャーをかけたり、自分を批判したりする必要はありません。楽しむことで、ジャーナリングに対するモチベーションを高めることができます。
  • ジャーナリングを工夫する。
    ジャーナリングは、自分の好きなようにすることができます。決まった形式やルールを守る必要はありません。自分の好きなツールやテーマやスタイルを選ぶことです。

ジャーナリングの内容の例

ライアン・ホリデイさんは、自分が行っているジャーナリングの例として、以下のようなものを挙げています。

  • 感謝ジャーナリング。
    感謝ジャーナリングとは、自分が感謝していることや人について書くジャーナリングです。感謝ジャーナリングで、自分の人生にある良いことに気づき、自分の幸せを高めることができます。感謝ジャーナリングは、具体的に感謝していることや人を書き、その理由や感じたことを書くと効果的です。例えば、「今日は、友達に手作りのクッキーをもらった。とても美味しかったし、嬉しかった。友達はいつも私のことを思ってくれて、優しい。友達に感謝している」というように書くことができます。
  • 反省ジャーナリング。
    反省ジャーナリングとは、自分がしたことや学んだことについて書き、自分の行動や考え方を振り返るジャーナリングです。反省ジャーナリング書くことで、自分の強みや弱みに気づき、自分の改善点や目標を設定することができます。反省ジャーナリングは、自分がしたことや学んだことを書き、その結果や感想を書くと良いです。また、自分がどうすればもっと良くなれるかや、次にやりたいことを書くと更に良いです。例えば、「今日は、英語の発表をした。内容はよくできたと思うが、声が小さかったと言われた。もっと大きな声で話すことができれば、聞き手に伝わりやすくなると思う。次回は、声のトレーニングをして、自信を持って話すことを目指したい」というように書くことができます。
  • 夢ジャーナリング。
    夢ジャーナリングとは、自分が見た夢について書くジャーナリングです。夢ジャーナリングで、自分の無意識や深層心理にアクセスすることができます。また、自分の感情や欲望や悩みに気づき、自分の本当の自分を知ることができます。夢ジャーナリングを書くときは、夢の内容や感じたことを書き、夢の意味やメッセージを解釈すると面白いです。例えば、「今夜は、空を飛んでいる夢を見た。とても気持ちが良かったし、自由だった。空を飛んでいる夢は、自分の可能性や希望を表していると聞いたことがある。自分は、自分の夢に向かって飛んでいきたいと思っている」というように書くことができます。

【まとめ】生活の質を高めるジャーナリング

ジャーナリングの習慣は、エピクテトスやマルクス・アウレリウスといった哲学者や偉人たちによって実践されてきた、生活の質を高める有効な方法なのです。少しずつ実践を重ねることで、より自分らしい人生を送ることができるでしょう。

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