考える力を鍛える方法とは?外山滋比古の思考術

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「いいアイデアが浮かばない」

「考えがまとまらない」

と悩んだことはないでしょうか。

情報が溢れる現代において、単に知識を詰め込むだけではなく、それを活かして考え抜く力が求められています。

今回は、『こうやって、考える』の著者であり、生涯にわたり知的活動を続けた外山滋比古氏の思考術をご紹介します。

彼の考え方を取り入れることで、より深く、創造的に物事を考えられるようになるでしょう。

いいアイデアはリラックス中に生まれる

私たちは、「アイデアを出そう!」と机に向かって考え込むことが多いですが、実際には散歩中や入浴中など、リラックスしているときにこそ新しい発想が浮かびやすいのです。

この現象は「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれる脳の働きによるものです。

脳は、集中しているときとは別の領域を活性化させることで、過去の経験や知識を整理し、新たな結びつきを生み出します。

このため、意識的に考え込むよりも、意識を解放した状態の方が創造的なアイデアが生まれやすいのです。

実践方法

  • 散歩を習慣にする
  • 入浴中に考える時間を設ける
  • リラックスできる音楽を聴く
  • メモを取る習慣をつける

外山氏自身も、露天風呂に浸かりながらアイデアを考えることが多かったそうです。

リラックス中のひらめきを逃さないためにも、すぐにメモを取る習慣をつけましょう。

朝の時間を最大限に活用する

外山氏は、「朝は金の時間、昼は銀の時間、夜は鉛の時間」と述べています。

つまり、知的活動に最も適しているのは朝の時間帯ということです。

この考えを支持する研究も多くあります。

脳は睡眠中に情報を整理し、朝の時間帯に最も活発に働きます。

作家の村上春樹氏も、毎朝4時に起きて執筆活動を行うことで知られています。

効果的な朝の活用法

  • 重要な仕事や勉強は朝に行う
  • 夜更かしを避け、朝型の生活を意識する
  • 朝のルーティンを決める(運動・読書・執筆など)

夜に勉強すると「頑張った感」がありますが、実際には朝の方が効率が良いのです。試験勉強や重要な仕事は、朝に行うのが賢明でしょう。

お金を払ったものに本気になる

人は無料のものよりも、身銭を切ったものに対して真剣になる傾向があります。

例えば、映画館でお金を払って観た映画は集中して観ますが、テレビで無料放送される映画は「ながら見」しがちです。

これは「サンクコスト効果」によるものです。

つまり、「自分が投資したものに対して価値を感じやすい」という心理的な傾向があるのです。

学びを深めるために

  • 興味のある本は自分で購入する
  • 有料の講座やセミナーに参加する
  • 無料の情報ばかりに頼らない

実際に、無料のゲームよりも有料のゲームの方が熱中しやすいのも同じ原理です。

学びを本気で深めるためには、適切に投資することが大切です。

常に疑問を持ち、仮説を立てる

「常識を疑う」ことは、深い思考につながります。

外山氏は、「疑うことが考える第一歩」と述べています。

例えば、

「1日3食は本当に必要か?」

「医者の言うことはすべて正しいのか?」

といった疑問を持つことで、新しい視点を得られます。

実際、1日2食や1日1食の健康法を実践している人も増えてきており、従来の常識が必ずしも正しいとは限りません。

疑問を持つための習慣

  • 「なぜ?」を意識する
  • 既存のルールを疑ってみる
  • 複数の視点から物事を見る

さらに、「仮説を立てる」ことも重要です。

例えば、「なぜこの動画がヒットしたのか?」と考えることで、マーケティングの視点が養われます。

疑問を持ち、仮説を立てることで、思考力は格段に向上するでしょう。

図書館を活用する

外山氏は、自宅ではなく図書館を作業場として利用していました。

図書館は集中できる環境が整っており、知的活動に最適な空間です。

図書館の活用方法

  • 仕事や勉強の場所として使う
  • 必要な資料をすぐに調べられる
  • 静かな環境で集中できる

実際に、多くの研究者や作家が図書館を利用しています。自宅では集中できない人は、図書館を活用してみましょう。

年齢を重ねても忙しくする

多くの人は、年を取ると仕事を減らし、のんびり過ごすことを考えます。

しかし、外山氏は「年齢を重ねるほど忙しくするべき」と考えていました。

これは、活動を続けることで脳が衰えにくくなるためです。

実際に、彼は90歳を超えても本を執筆し続けていました。

高齢になっても活動的に過ごすために

  • 新しいことに挑戦する
  • 知的活動を継続する
  • 生活のリズムを整える

仕事を辞めてしまうと、脳の刺激が減り、認知機能の低下につながります。

年齢に関係なく、知的活動を続けることが大切です。

まとめ

外山滋比古氏の思考術は、単なる知識ではなく、「考える力」を鍛えるための具体的な方法を示しています。

  1. いいアイデアはリラックス中に生まれる
  2. 朝の時間を有効に活用する
  3. お金を払ったものに本気になれる
  4. 常識を疑い、仮説を立てる
  5. 図書館を活用する
  6. 年齢を重ねても知的活動を続ける

これらを実践することで、より深く、創造的に考えられるようになるでしょう。

ぜひ、日常生活に取り入れてみてください。

最後に、外山氏の言葉を引用して締めくくりましょう。

「知識と思考は反比例の関係にある」。

つまり、単に知識を増やすだけでなく、それを活用して考える力を養うことが重要なのです。

この言葉を胸に、日々の生活の中で「考える」ことを意識し、実践していくことが、真の知性を磨くことにつながるのではないでしょうか。

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