失敗を失敗と捉えない。脳を騙して多くを学ぶ方法(スーパーマリオ効果)

youtubeで「The Super Mario Effect – Tricking Your Brain into Learning More | Mark Rober | TEDxPenn」(スーパーマリオ効果 – 脳を騙して多くを学ばせる|マーク・ロバー)を観ました。

人は失敗を恐れることで、自分の本来のパフォーマンスが出せなくなり、また挑戦しようというチャレンジ精神もなくなります。

なら、失敗を失敗だと感じないようにしたらいいのではないか?

これが、このマーク・ロバー氏の提唱する「スーパーマリオ効果」です。

ビデオゲームの感覚で取り組もうということです。

講演の内容

先ず最初にある実験が紹介されます。

マーク・ロバー氏は、あることを証明するために、簡単なコンピューター・プログラミング・パズルを作成しました。パズルの目的は、if-else文やwhileループなど、典型的なコンピューター・プログラミングの操作を表すコードブロックを並べて、自分の車を迷路から脱出させることでした。彼のYouTubeのフォロワー5万人にこのパズルを試してもらいました。

しかし、実際のところ、彼らが知らなかったのは、実はランダムに2つの微妙に異なるバージョンのパズルを出したということだ。
一方のバージョンでは、脱出に成功しなかった場合、スタート時の200点を失うことはなかった。しかし、もう一方のバージョンでは、脱出に成功しなかった場合、このような少し異なるメッセージが表示され、開始時の200点から5点を失いましたと表示されました。現実世界では何の価値もない、まったく意味のない、偽のインターネット・ポイントを5ポイント差し引いただけでした。

すると、失敗してペナルティを受けた人の成功率は約52%。ペナルティを受けなかった人の成功率は68%だった。16ポイントもの差が出たのです。また、ペナルティを受けなかった人はパズルを解こうとする回数が2.5倍も多かったそうです。

ロバー氏が言う全く意味のないポイントでさえ引かれることを「失敗」と捉えたことで、正解から遠のき、やる気を失ったのです。

この観察は、私にとって実に深いものだった。もし、失敗を気にしないような方法で学習プロセスを組み立てたら、どれだけ成功し、どれだけ多くを学ぶことができるだろうか?

幼児は、うまく歩けなくても恥ずかしいとは思わないし、親からバツを受けることもない。
また、スーパーマリオブラザーズで遊ぶ子供はゲームに勝つことに集中し、失敗しても何度もやり直し、失敗に学びながらも失敗にこだわらない。

それは常に、「よし、最悪だった。次はどうすればいいんだろう?もう一度やってみよう “という感じだった。この人生ゲーミフィケーションのコンセプトは、「前向きな姿勢を持て」とか「決して諦めるな」というようなものではありません。

これをロバー氏は「スーパーマリオ効果」と呼びました。

失敗から学ぶが失敗を失敗と捉えない。ゲーミフィケーションと講演の中で行っていますが、つまりビデオゲームのように物事に取り組むということですね。

学習プロセスの枠組みを変え、違う視点から、クールな最終目標に集中することで、多くの場合、失敗への恐怖はテーブルから取り除かれ、学習はより自然に行われるようになります。

出典:The Super Mario Effect – Tricking Your Brain into Learning More | Mark Rober | TEDxPenn

画像は講演のキャプチャー画像ですが、現実世界で何かを成し遂げたいと思ったら、人は上のようであってほしい、きっとこうだろうと想像するプランですが、実際には下のような現実(Reality)が待っています。

このとき、下のような現実を谷を超え、橋をわたり、海を超えるゲームだと思えばゴールにたどり着けるのではないかと、ロバー氏はいいます。確かにゲームだと思えば楽しんで進めそうですね。

感想

この講演では

  1. 失敗から学ぶが、失敗を失敗と捉えない。
  2. 失敗を失敗と捉えないで済むような仕組みを作る

という2つのポイントがありました。

幼児のうちは、ほとんどの子が”1”のマインドを持っているが、成長するにつれて徐々に失われていくのだと思います。
稀に大人になってもこのマインドを持ち続けている人がいわゆる成功者になるのではないでしょうか?

でも、大半の人は失敗を恐れるようになります。ではなぜ、人は失敗を恐れるようになるのでしょうか?

その要因はいくつかあると思いますが、

  • 失敗したときに親や、周囲の大人に落胆されたり怒られたりした。
  • 何かに挑戦しようとすると、親や、周囲の大人が怖がる表情を見せた。
  • 親や周囲の大人が先回りをして、挑戦を回避させた。

などが、考えられます。

また、大人になると失敗することで実害が出ることがあります。
会社に大きな損害を出したり、信頼や評価が下がったり、収入が減ったり、自信を失いうつ病になったり、孤独になったり、居場所を失ったり…。

しかし、スーパーマリオ理論ではこういう実害すら失敗と捉えないでもう一度チャレンジしようということですね。

また、”2”については、子供の教育に取り入れたら絶大な効果があるのではないでしょうか?テストの点数で子供の理解度を測るのではなくて、やる気を保ち続けられる仕組みが作れたらいいですね。

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